毎日きちんと便が出ているのに、旅行に行くと出なくなる……。そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。松生クリニック院長の松生恒夫先生によると、旅先で便秘になりやすいのは、体が緊張しているからだそうです。詳しい仕組みを教えてもらいました。
≪目次≫
●慣れない場所で緊張すると腸の働きが抑えられる
●体の働きは自律神経が調整している
●【ワンポイント】活動に合わせてスイッチが入れ替わる
●このコンテンツの監修者は……
慣れない場所で緊張すると腸の働きが抑えられる
旅行や出張に行くと、決まって便秘になりませんか? 胃が空の状態で朝食も食べたのに、おかしいぞ、と。実は、慣れない環境で体が緊張していて、腸の働きが抑えられているからです。
人の体の臓器のほとんどは、自分の意識とは関係なく働く自律神経によって支配されています。自律神経には行動しているときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があり、うまくバランスをとりながら、呼吸や血流、体温などを適切に調整して体を整えています。つまり、交感神経優位の活動モードと副交感神経優位のおやすみモードのふたつを私たちの体は知らないうちに切り替えているのです。
仕事をしているときなどの活動モードでは、心臓や筋肉などの活動に重要な臓器や組織が動くよう、体の中心に血液が集まり、呼吸や脈拍を速くして、酸素がたくさん届くようにしています。このとき、胃腸の動きは抑えられます。一方、おやすみモードでは、体の末端まで血液を流し、呼吸や脈拍をゆっくりにして、体を休ませます。このとき、胃腸は働きを高めます。旅先など慣れない環境では、活動モードからおやすみモードにうまく切り替わらないことが多いもの。便秘だけでなく、よく眠れないのもこのためです。
残念ながら、自律神経は自分でコントロールできません。そして、交感神経、副交感神経はどちらが強すぎても体の不調を招きます。ちなみに各臓器には交感神経と副交感神経の両方がつながっていますが、副腎と腎臓は例外で、交感神経だけがつながっています。
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体の働きは自律神経が調整している
人の体は活動モード、おやすみモードを切り替えています。どちらかに偏ってしまうと不調を招くので、いいバランスを保つことが肝要です。
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【ワンポイント】活動に合わせてスイッチが入れ替わる
活動モード
働いているとき、運動しているときなどは、自律神経の交感神経が優位です。
おやすみモード
眠りにつくときなどリラックスしているときは、自律神経の副交感神経が優位です。
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このコンテンツの監修者は……
松生恒夫(まついけ・つねお)
1955年、東京都生まれ。松生クリニック院長。医学博士。1980年、東京慈恵会医科大学卒業。松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2004年、松生クリニックを開業。専門領域は大腸内視鏡検査(現在までに5万件以上を施行)、生活習慣病としての大腸疾患、地中海式食生活など。日本消化器内視鏡学会認定専門医・指導医。著書に『「腸寿」で老いを防ぐ 寒暖差を乗りきる新養生法』(平凡社新書)、『腸革命! スーパー和食』(主婦の友社)など多数。
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監修:西野晴夫、藤田紘一郎、松生恒夫(順不同)
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編集・原稿 :オフィス0.9度(高橋ヒサシ、油野 崇)
イラスト:石山綾子
WEB編集:FASHION BOX
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